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  序章-3

 彼は強き魔術師
 男の前に若き苦王

 魔術師は言った、力があると
 余所からの侵略を防ぐ力があると

 司るは禁断の魔術
 その力は千騎を凌ぐと
 その翼は鳥をも遅きものとすると

 魔術師は見せた、その力を
 人は全てが力を恐れ平伏した
 動物は全て怯えただ逃げた

 全ては若き苦王の栄光へ
 魔術師は陽の当たる処を好まない

 若き苦王は欲した
 大陸を救った見返りを
 若き苦王は欲した
 魔術師が作った力の全てを

 魔術師は憤った
 大陸を守った愚かな若き苦王に

 大陸各地に痕を残しながら魔術師は消えた、その力と共に

 これこそがアステランデ大陸
 大大陸から忘れられた戦乱の陸

 五百年続く戦乱がある
 五百年続く恐怖がある

 それは全て人が造りしもの
 人の手によって造られしもの

 はじめがあって終わりあるもの
 終わりあってはじめがあるもの

 繰り返す歴史はないと、彼の男は言った
 価値無い歴史はないと、彼の男は言った

 ラスト・オブ・ブレイズ